家系図の書き方|離婚・再婚・養子・亡くなった人
家系図で離婚・再婚・養子・亡くなった人をどう書くかに、法律や公的機関が決めたルールはありません。よく使われる書き方は次のとおりです。
- 離婚:夫婦の線に「×」や斜線を入れる
- 再婚:前の配偶者と再婚相手を本人の両側に分け、①②と順番を添える
- 養子:親子の線を二重線や点線にする
- 亡くなった人:没年月日を書く
どの書き方を選んでもかまいません。大事なのは、家系図の端に凡例(線や印の意味)を書いておくことです。
先に決めておくこと:家の中で書き方をそろえる
書き方の正解がない以上、いちばん困るのは「同じ家系図の中で書き方がばらばら」になることです。書き始める前に、次の3つを決めておくと迷いません。
- 養子の線を何にするか(二重線か、点線か)
- 離婚をどう表すか(×か、斜線か、線を切るか)
- 亡くなった人に何を書くか(没年月日だけか、「故」も付けるか)
決めたら、家系図の隅に凡例として書きます。線の基本(夫婦は二重線、親子は縦線など)は家系図の書き方、記号の一覧は家系図の記号一覧にまとめました。
離婚した夫婦の書き方
よく使われるのは、夫婦をつなぐ二重線に「×」や斜線(/や//)を入れる書き方です。線を途中で切って、離れたことを表す方法もあります。
書き添えておくと役立つのは、次の情報です。
- 結婚した年と、離婚した年(和暦のままでかまいません)
- 子がいる場合は、どちらの親の戸籍に入ったか
子どもとの親子の線は、離婚しても消さずに残します。夫婦の線に印を付けるだけで、子へ下ろす線はそのままにしておけば、誰と誰の子かが分かります。
法律上は、離婚によって配偶者の親族との関係(姻族関係)は終わります(民法第728条)。家系図に元の配偶者の親族をどこまで書くかは、家系図の目的に合わせて決めてください。
再婚した人の書き方
再婚した人は、本人を真ん中に置き、前の配偶者を片側、再婚相手を反対側に並べるのがよく使われる形です。どちらが先の結婚かは、配偶者の名前の横に①②と番号を添えると分かります。
再婚相手に前の結婚での子(いわゆる連れ子)がいる場合は、注意が要ります。
- 養子縁組をしていない場合:連れ子の線は、実の親からだけ下ろします
- 養子縁組をしている場合:実の親からの線に加えて、養親からも養子の線を引きます
養子縁組をすると、縁組の日から養子は養親の嫡出子(法律上の夫婦の子)の身分を取ります(民法第809条)。縁組の有無は戸籍に書かれているので、戸籍で確かめてから線を決めると正確です。
養子の書き方
養子は、親子の線を二重線や点線にして、実の親子と区別するのが一般的です。どちらを使うかは家によって違うので、凡例に書いておきます。
| 場面 | よく使われる書き方 |
|---|---|
| 普通の養子縁組 | 養親から二重線(または点線)を下ろし、縁組の年を書き添える |
| 実の親も書く場合 | 実の親からは通常の線、養親からは養子の線と、2本の線を引く |
| 婿養子(妻の親と養子縁組をして結婚した夫) | 妻の親からの養子の線と、妻との婚姻の線の両方を書く |
| 特別養子縁組 | 家族と相談して、実の親を書くかどうかを決める |
特別養子縁組は、家庭裁判所が成立させる養子縁組で、実の親やその親族との親族関係が終わる仕組みです(民法第817条の2・第817条の9)。普通の養子縁組とは扱いが違うため、実の親をどう書くかは、本人の気持ちを大切にして決めてください。
古い戸籍では、家を継ぐための養子縁組が書かれていることがあります。養父・養母・養子といった続柄が出てきたら、実の親がどこに書かれているかも合わせて確かめると、線の引き間違いを防げます。
亡くなった人の書き方
記念の家系図では、亡くなった人に没年月日を書くのが基本です。戸籍に書かれた日付をそのまま和暦で写せば十分です。
ほかにも、次のような書き方があります。
- 名前に「故」を付ける
- 名前を囲む枠の色や線の種類を変える
- 戒名・法名を名前の下に小さく添える
医療・遺伝の家系図では、□や○の記号の上に斜線を引いて亡くなった人を表します(新潟大学医歯学総合病院)。記念の家系図で斜線を別の意味に使うと紛らわしいので、使うなら凡例に書いてください。
幼いころに亡くなった兄弟姉妹も、戸籍に載っていれば家系図に書いておくことをおすすめします。戸籍の続柄(長男・二男など)と家系図の並び順が合うので、あとで確かめやすくなります。
よくある迷い
配偶者と死別したあとに再婚した場合は? 離婚ではないので、前の配偶者との線に「×」などの離婚の印は付けません。前の配偶者に没年月日を書き、再婚相手を反対側に並べて①②と順番を添えれば、死別のあとの再婚だと分かります。
子どものいない前の配偶者は書くべき? 決まりはありません。家族の歴史として残したいなら書き、親戚に配る家系図で目立たせたくないなら省く、という選び方ができます。省いた場合も、自分用の下書きや名簿には残しておくと、あとで戸籍と照らし合わせるときに役立ちます。
養子の線と実の親子の線、どちらを太くする? これも決まりはありません。凡例に「‖ 養子縁組」と書いておけば、線の太さはそろえたままでかまいません。
書きにくい事情があるとき
家系図には、離婚や養子のほかにも、家族によっては書きにくい事情が出てきます。たとえば、事実婚、婚姻外で生まれた子、家族と疎遠になった人などです。
- 事実婚やパートナーは、婚姻の二重線と区別して点線でつなぐ書き方があります
- どこまで書くかは、家系図を誰に見せるかで変わります。親戚に配る前に、関係する家族と話しておくと安心です
- 戸籍に書かれていることでも、家系図に書く義務はありません。書かないと決めた部分は空けておいてかまいません
家系図をプレゼントにする場合の配慮は家系図を贈るときの選び方でも触れています。
凡例の書き方の例
家系図の右下や左下に、次のような凡例を入れておきます。
= 婚姻 × 離婚 ①② 結婚の順番 | 実の親子 ‖ 養子縁組 (没)亡くなった年月日
古い戸籍に出てくる養子や離婚の書き方を読み解くのが難しいときは、戸籍の読み方の本が手元にあると助かります。
本
すぐわかる戸籍の読み方・取り方・調べ方
丸山学/成美堂出版(2012年)
古い戸籍の読み方と取り方に絞った本です。手書きの戸籍を読み解くところでつまずいたときに役立ちます。
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最終更新:2026-10-27