家系図をエクセル・パワポで作る方法
エクセルやパワーポイント(パワポ)で家系図を作るときは、四角形の図形を1人に1つ置き、コネクタ(図形にくっついたまま動く線)でつなぐのが基本です。コネクタを使えば、あとで図形を動かしても線が外れません。
SmartArt の「組織図」を使う方法もありますが、夫婦を横に並べて線でつなぐ形が自動では作れないなど、家系図には向かない点があります。手早く作りたいなら、印刷用の無料テンプレートから始める方法もあります。
エクセル・パワポ・スプレッドシートの向き不向き
| 道具 | 向いていること | 気をつけたいこと |
|---|---|---|
| エクセル | 人物の名簿(名前・生年・続柄など)を表で整理する。図も同じファイルに描ける | 印刷の範囲がずれやすい。描く前に用紙サイズを決める |
| パワーポイント | 図形を並べて見た目を整える。1枚の大きな図にまとめやすい | 人数が多いと1枚に収まらない |
| Google スプレッドシート | 名簿を家族と共有して、みんなで書き足す | 図は Google スライドや Google 図形描画で作るほうが楽 |
| Google スライド | 無料で図形と線を使って作り、共有できる | 細かい書式はパワポほど多くない |
おすすめは、名簿はエクセルかスプレッドシート、図はパワポか Google スライドと、役割を分けることです。
準備:先に人物の名簿を作る
いきなり図を描き始めると、途中で人が入りきらなくなったり、線を引き直したりすることになります。先に、エクセルやスプレッドシートで名簿を作っておきます。
| 列 | 書くこと |
|---|---|
| 名前 | 戸籍に書かれた名前 |
| 続柄 | 長男・二女など戸籍の続柄 |
| 生年月日・没年月日 | 分かる範囲で。和暦のままでかまわない |
| 父・母 | 親の名前(線をつなぐときの目印になる) |
| 配偶者 | 結婚相手の名前 |
| 出典 | どの戸籍で確かめたか |
名簿は、家系図ソフトに移すときにも使えます。たとえばソースネクストの「家系図のススメ」は、Excel などのデータを CSV で取り込めます(ソースネクスト 製品ページ)。
図形とコネクタで作る手順(エクセル・パワポ共通)
Microsoft のサポートページでは、コネクタを「各終端にある接続ポイントが接続先の図形に接続されたままにする線」と説明しています(Microsoft サポート「線またはコネクタを描画または削除する」)。この線を使うと、図形を動かしても線がついてきます。
- 用紙の大きさを決める
A4かA3か、縦か横かを先に決めます。パワポならスライドのサイズ、エクセルならページ設定で合わせます。あとから変えると配置が崩れます。 - 人を表す四角形を1つ作る
[挿入] タブの [図形] から四角形を選んで描きます。文字の大きさや枠線を決めたら、それをコピーして人数分に増やすと、見た目がそろいます。 - 名前と生没年を入れる
四角形を選んでそのまま入力します。1行目に名前、2行目に生没年のように書く内容をそろえます。 - 世代ごとに横一列に並べる
先祖を上、子孫を下にして、同じ世代を同じ高さに並べます。兄弟姉妹は年上から順に左から置きます。 - コネクタでつなぐ
[挿入] タブの [図形] を開き、[線] の一覧からコネクタを選びます。最初の図形にポインターを合わせると接続用の点が出るので、そこから2つ目の図形の点までドラッグします(Microsoft サポート)。親子の線には、直角に折れる「カギ線コネクタ」が見やすくておすすめです。 - 同じ線を続けて引く
線の一覧で使いたい線を右クリックし、[描画モードのロック] を選ぶと、同じ線を何本も続けて引けます。終わったら Esc キーを押します(Microsoft サポート)。 - そろえて、グループ化する
図形を複数選び、配置の機能で上下や間隔をそろえます。完成したら全体をグループ化しておくと、まとめて動かせます。 - PDFで保存して印刷する
PDFにしておくと、親戚に送るときも見た目が崩れません。
エクセルとパワポでは、シートやスライドに置いた図形をそのままコネクタでつなげます。Word と Outlook では、図形と線を「描画キャンバス」の上に置いたときだけ接続ポイントが働くと案内されています(Microsoft サポート)。家系図を作るなら、エクセルかパワポのほうが扱いやすいです。
夫婦と子の線をきれいに引くコツ
家系図でいちばん手間取るのは、「夫婦の線の真ん中から子へ線を下ろす」ところです。コネクタは図形どうしをつなぐ線なので、線の途中からは引けません。
- 夫婦の間に、小さな四角形(枠も塗りもなし)を1つ置き、夫と妻をそれぞれその四角形につなぎます
- 子への線は、その小さな四角形から引きます
- 夫婦の線を二重線にしたいときは、線を右クリックして書式設定を開き、線の種類を変えます
線の意味(夫婦は二重線、養子は点線など)は家によって違います。どの線が何を表すかは、図の隅に凡例として書いておきましょう。線の慣習は家系図の記号一覧と離婚・再婚・養子の書き方にまとめました。
SmartArt の組織図を使う場合の注意
エクセルやパワポには、SmartArt という図の機能があります。[挿入] タブの [SmartArt] から [階層構造] を選び、[組織図] などのレイアウトを選ぶと、箱と線がまとめて入ります(Microsoft サポート「SmartArt を使用して組織図を作成する」)。
手軽ですが、家系図に使うと次の点で困ります。
- 一番上の2つの箱を線でつなげない:Microsoft のサポートページに、組織図レイアウトではトップレベルの2つのボックスを線で自動的につなぐことはできない、と書かれています。始まりの夫婦を横線でつなぐには、[挿入] タブの [図形] から線を描いて手動でつなぐ必要があります
- 箱の上には1つの箱しか来ない:組織図は「上司の下に部下が並ぶ」形の図です。父と母の2人から子へ線を下ろす家系図の形とは合いません
- 人数が増えると崩れやすい:箱を足すたびに全体の配置が自動で変わります
SmartArt は、直系(父・祖父・曾祖父…)だけを縦に並べる簡単な家系図なら使えます。兄弟姉妹や夫婦の両方の家系を入れるなら、図形とコネクタで作るほうが思いどおりになります。
Google スプレッドシート・スライドで作る場合
無料の Google のアプリでも家系図は作れます。家族と共有して一緒に書き足せるのが利点です。
- Google スプレッドシート:上で説明した名簿づくりに向いています。共有しておけば、親戚に分かる情報を書き足してもらえます
- Google スライド:[挿入] から図形や線を追加できます(Google ドキュメント エディタ ヘルプ)。図形を並べて線でつなげば、パワポと同じ考え方で作れます
- Google 図形描画:Google ドライブの [新規] → [その他] から作れる作図用のアプリで、線の種類に「カギ線コネクタ」「曲線コネクタ」があります(Google ドキュメント エディタ ヘルプ「図形描画とマークアップの使用方法」)
テンプレートを使えば早い
一から図形を並べるのが面倒なら、テンプレートを使うのが近道です。
- 印刷用の無料テンプレート:このサイトの家系図テンプレートで配布しています。印刷して手書きで埋められます
- 作成キットについてくるテンプレート:日本法令の家系図作成キットには、PowerPoint のテンプレートが含まれています(@Press 2022年3月14日)
作成キット
家系図作成キット
日本法令(2,970円)
蛇腹式の折本の台紙、解説書、下書き用と清書用の用紙、PowerPoint のテンプレートがセットになったキットです。2026年10月時点で特設サイトが一時停止中のため、販売状況は日本法令の公式サイトでご確認ください。
線を自分で引くのが大変なら、続柄を指定すると線が自動でつながる家系図ソフトを使う方法もあります。ソフトやアプリの比べ方は家系図アプリ・無料ソフトの選び方にまとめました。
有料ソフト(Windows)
家系図のススメ
ソースネクスト(ダウンロード版 4,950円)
Windows 11/10(64ビット)用の家系図ソフトで、家紋1,200点が入っています。2025年5月に発売されました。
戸籍集めから家系図の仕上げまで任せたい場合は、家系図作成の代行会社の比較をご覧ください。
最終更新:2026-10-27