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市役所で家系図用に戸籍を請求する方法

家系図用の戸籍は、市役所の戸籍の窓口で**「家系図を作るために、〇〇の戸籍を出生までさかのぼってすべてほしい」**と伝えて請求します。自分・配偶者・父母や祖父母(直系)の戸籍なら、法律上、請求の理由を示す決まりはありません(戸籍法 第10条)。

ただし請求書に「使用目的」の欄がある自治体では、そこに「家系図作成のため」と書きます。古い戸籍をまとめて頼むと、その日のうちに受け取れないことがあるので、時間に余裕を持って行きましょう。

どの役所に行けばいいか

戸籍は本籍地の市区町村が管理しています。請求先は2つあります。

請求先 取れるもの 向いている人
近くの市区町村の窓口(広域交付) 自分・配偶者・直系の、電子化されている戸籍・除籍・改製原戸籍 本籍地が遠い人、本籍地が何か所にも分かれている人
本籍地の市区町村(窓口・郵送) 紙のままの古い戸籍、抄本、戸籍の附票なども含めて取れる 広域交付で取れないものがある人、窓口に行けない人

広域交付は2024年3月1日に始まった制度で、本籍地が全国にばらばらでも、1か所の窓口でまとめて請求できます(法務省)。ただし本人が窓口に行く必要があり、委任状での代理や郵送はできません。できないことは広域交付でできないことにまとめました。

窓口に持っていくもの

  1. 顔写真付きの本人確認書類
    運転免許証、マイナンバーカード、パスポートなど。広域交付では顔写真付きのものが必要です(法務省)。
  2. 手数料
    国の標準額は戸籍謄本1通450円、除籍謄本1通750円です(地方公共団体の手数料の標準に関する政令)。改製原戸籍は、横浜市や札幌市では750円です。何通になるかは家ごとに違うので、多めに用意します。
  3. 分かっている情報のメモ
    父母・祖父母の氏名と生年月日、分かれば本籍地。分からなくても、取れた戸籍から前の本籍地をたどれます。
  4. (本籍地の窓口で直系の戸籍を取る場合)関係が分かる戸籍
    自分が載っていない祖父母の戸籍などを請求するとき、親族関係を確認できる資料を求められることがあります(法務省「戸籍のABC」Q6)。

請求書の書き方

請求書の様式は自治体ごとに違いますが、書く項目はおおむね共通です。さいたま市の請求書を例にすると、次の項目があります(さいたま市 戸籍謄抄本等請求書)。

項目 書き方
請求する人 自分の住所・氏名・生年月日・日中の連絡先
本籍 ほしい戸籍の本籍地
筆頭者 その戸籍の最初に書かれている人。亡くなっていても筆頭者は変わりません
証明に載せる人・続柄 ほしい人の氏名と、自分との続柄(本人・父母・祖父母など)
必要な証明書と通数 戸籍謄本(全部)・除籍謄本・改製原戸籍のどれを何通か
どの範囲が必要か 「出生から死亡までを」「( )から( )までを」などの選択欄。家系図用なら「出生から」を選ぶ
使用目的・提出先 「その他」に「家系図作成のため」。提出先も「その他」を選び、自分で使う旨を書く

家系図づくりでは、**抄本(個人)ではなく謄本(全部)**を選びます。抄本はその人だけの写しなので、兄弟姉妹や配偶者が分かりません。広域交付ではそもそも抄本は請求できません(法務省)。

範囲は「出生までさかのぼって、取れるものすべて」と書くのが確実です。本籍が一度も変わっていない場合は、「現在のものから出生までさかのぼるもの」と指定すれば一度の申請で出してもらえる、と行政書士が説明しています(THE GOLD ONLINE)。

請求理由(使用目的)はどう書くか

法律上、本人・配偶者・直系尊属・直系卑属が請求するときに、理由を示す決まりはありません。市町村長は「不当な目的によることが明らかなとき」に請求を断れる、とあるだけです(戸籍法 第10条)。法務省の案内でも、本人等が請求するときに必要なものは本人確認書類とされています(法務省「戸籍のABC」Q6)。

一方で、請求書に使用目的の欄を設けている自治体は多く、さいたま市の請求書には「使用目的と提出先は必ず記入してください」と書かれています。選択肢は相続・年金申請・パスポート申請などで、家系図はありません。この場合は**「その他」に「家系図作成のため」と具体的に書きます**。

理由をきちんと書く必要があるのは、兄弟姉妹・おじ・おばなど、本人等に入らない人の戸籍を請求するときです。この場合は権利の行使や義務の履行、正当な理由など、法律で決められた場合に限られ、目的や必要な理由を明らかにして請求します(戸籍法 第10条の2)。家系図づくりが認められるかは請求先の判断なので、事前に本籍地の役所へ問い合わせてください。

窓口での伝え方

窓口では、細かい戸籍の種類を自分で指定しなくても大丈夫です。次のように伝えると話が早く進みます。

家系図を作るために、自分と父・母の戸籍を、出生までさかのぼって取れるものをすべてください。祖父母の分も続けてお願いします。

あわせて、次の2点を聞いておくと、あとの手間が減ります。

取れた戸籍を見て、さらに前の戸籍が必要か判断することもあります。戸籍の読み方は古い戸籍の読み方と用語で説明しています。

待ち時間と「当日受け取れない」ことへの注意

古い戸籍をまとめて頼むと、時間がかかります。自治体の案内には、次のような注意が書かれています。

受付時間は自治体で違い、横浜市は平日8時45分から17時まで、相模原市は平日8時30分から17時までです。閉庁間際は避け、午前中の早い時間に行くのが無難です。何通出るかを事前に役所が教えてくれるとは限らないので、手数料は多めに持っていきましょう。

窓口に行けないとき

本籍地の役所には郵送でも請求できます(戸籍法 第10条第3項)。必要なものは請求書、本人確認書類の写し、定額小為替、返信用封筒などです。詳しくは戸籍を郵送で請求する方法で説明しています。

それでも時間が取れない、古い字を読む余裕がない場合は、戸籍の取り寄せから家系図の作成まで任せられる代行会社があります。料金の違いは代行会社の比較、自分で作る場合との費用差は家系図の費用で比べています。

本

すぐわかる戸籍の読み方・取り方・調べ方

丸山学/成美堂出版(2012年)

古い戸籍の読み方と取り方に絞った本です。手書きの戸籍を読み解くところでつまずいたときに役立ちます。

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最終更新:2026-10-27