自由研究で家系図を作る|小学生と親子でできる進め方
自由研究の家系図は、戸籍を取らなくても作れます。家族に聞き取りをして「自分・親・祖父母」の3代を手書きでまとめれば、それだけで1つの研究になります。1日目に聞き取り、2日目に清書とまとめ、という流れなら1〜2日で仕上がります。
書き込むだけの用紙がほしい場合は、印刷して使える家系図の無料テンプレートを使ってください。
戸籍がなくても自由研究になる理由
大人が作る本格的な家系図は、役所で戸籍を集めて、記録で確かめながら作ります(自分で家系図を作る方法)。ただ、自由研究で大事なのは、正確な記録をそろえることより、家族に話を聞いて、自分で整理して、分かったことを書くことです。
- 名前や生まれた年が分からない人は「?」のままで大丈夫です
- 祖父母が覚えている話そのものが、ほかの子にはない材料になります
- 戸籍は、もっと調べたくなったときに取ればいい、くらいの位置づけで十分です
1〜2日でできる進め方
- 何代まで書くか決める(1日目・10分)
おすすめは3代(自分・父母・祖父母)。父方と母方の両方を書くと、祖父母は4人になります。余裕があれば、曾祖父母(ひいおじいさん・ひいおばあさん)まで広げます。 - 家族に聞く(1日目・1〜2時間)
親に聞いて、分からないところは祖父母に電話やビデオ通話で聞きます。下の「聞くことリスト」を印刷して、子どもが聞き役、親がメモ役になると進めやすいです。 - 付箋で下書きする(1日目・30分)
1人1枚の付箋に名前を書き、紙の上で並べ替えます。線を引く前に並び順を決められるので、清書で失敗しません。 - 清書する(2日目・1時間)
テンプレートに書き込むか、模造紙に線を引いて書きます。夫婦は二重線、親子は縦線でつなぐのが一般的な書き方です(家系図の書き方)。 - 写真や思い出を添える(2日目・1時間)
祖父母の若いころの写真のコピー、聞いた思い出話、生まれた場所の地図などを貼ります。 - 分かったことと感想を書く(2日目・30分)
「調べて分かったこと」「びっくりしたこと」「もっと知りたいこと」を自分の言葉で書いて完成です。
家族に聞くことリスト
全部を聞く必要はありません。子どもが興味を持てそうなものを選んでください。
| 聞くこと | 聞き方の例 | メモのコツ |
|---|---|---|
| 名前の漢字と読み方 | 「おじいちゃんの名前はどう書くの?」 | 読み方はひらがなで横に書く |
| 生まれた年 | 「何年生まれ?」 | 昭和・平成のままでよい。あとで西暦に直すと年表が作れる |
| 生まれた場所・育った場所 | 「子どものころはどこに住んでいたの?」 | 地図に印をつけるとまとめで使える |
| 名前の由来 | 「この名前はだれがつけたの?」 | 本人の言葉のまま書く |
| 子どものころの暮らし | 「どんな遊びをしていた?学校までどうやって行った?」 | 今とちがうところに注目する |
| 仕事 | 「どんな仕事をしていたの?」 | 話したくない人には無理に聞かない |
| 家族の思い出 | 「家族でいちばん覚えている出来事は?」 | 写真があれば一緒に見ながら聞く |
聞き取りのときは、録音してよいか先に聞いておくと、あとでメモを見直すときに役立ちます。
まとめ方の例
学校の指定がなければ、次のどれかの形にすると見やすくなります。
| 形 | 向いている子 | 載せるもの |
|---|---|---|
| 模造紙1枚 | 低学年、見せる発表が多いクラス | 真ん中に大きく家系図、まわりに写真と吹き出しで思い出 |
| ノート・スケッチブック | 書くのが好きな子 | 1ページ目に家系図、2ページ目から1人ずつ聞いた話 |
| A4数枚 | 高学年 | 家系図、家族の年表、分かったこと・感想 |
内容の組み立ては、次の順にすると研究らしくなります。
- 調べようと思ったきっかけ
- 調べ方(だれに、どうやって聞いたか)
- 家系図
- 分かったこと
- 感想・これから調べたいこと
「分かったこと」に書くことが見つからないときは、次のような切り口があります。
- 家族が生まれた場所を地図に書き込んで、どこから集まってきたかを見る
- 家族の出来事と、その年の世の中の出来事を並べた年表を作る
- さかのぼるほど先祖の人数が増えることを計算する(親は2人、祖父母は4人、曾祖父母は8人。詳しくは先祖は何代前までわかる?人数の計算)
- 祖父母と自分の子どものころの遊びや学校を比べる
おじいさん・おばあさんの呼び方や「曾祖父母」の読み方は、家系図の呼び方と曾祖父母とはにまとめています。
つまずきやすいところ
- 祖父母がもう亡くなっている:親やおじ・おばに聞きます。仏壇の位牌やお墓に名前と亡くなった年が書かれていることもあるので、お参りのついでに見てみるのも1つの方法です
- 聞いても分からないことが多い:分からなかったこと自体を「分かったこと」に書いてかまいません。「ひいおじいさんの名前は家族のだれも知らなかった」も立派な発見です
- 親戚の数が多くて書ききれない:自由研究では、自分から上へまっすぐたどる先祖(父母・祖父母)を中心にして、おじ・おば・いとこは名前だけにすると収まります
- 家族の形がほかの家とちがう:ひとり親、再婚、養子など、どの家族でも家系図は作れます。どう書くかは親子で相談して決めてください
学校に出す前に確かめたい、名前と住所のこと
家系図には家族の個人情報が並びます。提出する前に、親が一度目を通してください。
- 今生きている親戚の住所・電話番号・生年月日は書かないのが無難です。家系図に必要なのは名前と続き柄くらいです
- フルネームを出すかは家族と相談します。亡くなった人も含めて、気にする家族がいるときは「父方の祖父」のような呼び方や、名字だけにする方法があります
- 離婚・再婚・養子・亡くなった兄弟など、家族の事情をどこまで載せるかは、親が先に決めておきます。書き方は離婚・再婚・養子・亡くなった人の書き方を参考にしてください
- 写真は、写っている人に使ってよいか確認します
- 教室に掲示されたり、展示されたりすることもあるので、心配なら先生に扱いを聞いておきましょう
もっと調べたくなったら
3代を書いて「ひいおじいさんより前を知りたい」となったら、次は戸籍の出番です。父母・祖父母・曾祖父母のように一直線につながる先祖(直系)の戸籍は、2024年3月から近くの役所の窓口でまとめて請求できるようになりました(法務省)。請求は親がするのが現実的です。進め方は自分で家系図を作る方法、窓口での頼み方は市役所で家系図用に戸籍を請求する方法にあります。
名字や家紋から調べる方法もあります。名字のルーツの調べ方、家紋の調べ方、家紋一覧もあわせてどうぞ。
親子で書き込みながら進められるノート形式の本や、パソコンで清書できる無料ソフトもあります。
本
自分でできるファミリーヒストリーを調べよう!
吉田富美子/二見書房(2022年)
家系図だけでなく、先祖がどんな暮らしをしていたかという家族の歴史を調べる方法の本です。
無料ソフト
MyHeritage Family Tree Builder
MyHeritage
無料で使える家系図ソフトです。日本語のページがあり、40以上の言語に対応しています。無料プランでは、オンラインの家系図に載せられるのは250人までです。
自由研究をきっかけに、大人の側が本格的な家系図を残したくなった場合は、代行会社の比較で頼む方法と費用を比べられます。
最終更新:2026-10-28